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2013/10/31

No. SIX DEPOT

バークシャー郡(マサチューセッツ州)でひっそりとお店を構える「No. SIX DEPOT」では自家焙煎した珈琲豆やお茶の葉、様々な種類のナチュラルソルト等を販売している小さなカフェです。あくまでオーガニック素材に拘り誠意を持って栽培者達と接し、農園へ足を運ぶ。本当に良質な食材を愛を持って取り扱う。そんな「No. SIX DEPOT」は今最も気になるカフェの1つです。また、彼等はデザインにも強い拘りを持ちパッケージや見せ方に至る細かい演出も非常に高い意識がうかがえます。とても興味深いショップですね。もしバークシャーに行く事があれば必ず足を運んでみたいお店です。「No. SIX DEPOT」要注目です。



このブログで度々触れている様にアメリカを筆頭に現代の食文化は変革期をむかえようとしています。家族や友人達と食卓を囲んで新鮮な食材を用い厳選されたシンプルな食卓を囲み人々とふれ合う事を心から楽しむ。自然との共存を求め、食を通じ様々な演出を嗜み学ぶ。今注目されはじめているのはそういった新しい「人、食、自然」の在り方なのかもしれません。同時に「素材」の質の向上化があらゆる食のカテゴリーにおいて新たな動きを見せ始めているのも注目です。生産者の事情を知り、理解した上で我々は今そのありがたみを抱えた中で本当に食を楽しむ。楽しみたい。ドレスクリーチャーズではそういったアメリカの、いや、先進国が今徐々に意識を変えつつ在る食事上を出来るだけ追ってゆき少しでも新鮮な情報を皆様と共有してゆければと考えています。





No. SIX DEPOT
http://sixdepot.com/





2013/10/18

The Grand Budapest Hotel Official Trailer

まだ記憶に新しい「ムーンライズ・キングダム」ですが、早くもウェス・アンダーソン監督の次回作「The Grand Budapest Hotel 」の予告編が公開されましたね。案の定もの凄く期待出来そうな雰囲気全開ですね。予告編を見ているだけでもう、たまらないです笑。今作の出演陣はいつもに増して凄まじく豪華な印象です。ドレスクリーチャーズ一押しの個性派俳優ビル・マーレーもキチンと出演されていますし、ウィレム・デフォーもどうやら今回もうさんくさい役所で出演っぽいしオーウェン・ウィルソンも出演しているみたいですし!更にはあの人もこの人も・・・凄すぎる。これは今から楽しみ極まりないですね・・・!






2013/10/17

Moving



「それは鼓膜の奥にある大切な何かに向けて訴えかけていた」Movingは彼等が自らの力でそれまで築きあげて来た独自の世界を更なる新境地へと押し上げるために必要な曲だったのではないでしょうか。Travisが好きな方にとってはMovingは心から待ち望んでいた理想の一曲だったのではないでしょうか。Travisがまた素晴らしい作品を拵えて帰ってきました。また彼等の音楽に触れる事が出来ると思うと嬉しいですね。この様な素晴らしい曲と出会う度に生きていて本当に良かったと心から思います。ロックシーンにとって常に絶妙なポジションにいるTravis、いつも僕たちの期待を良い意味で裏切ってくれますね。Moving、また名曲が1つここに誕生しました。

TRAVIS





2013/10/15

Grilled Cheese and 300 sandwiches


WORDS BY TOMOKO NISHITA

 物心ついた時から、アメリカに憧れていました。アメリカのテレビドラマや映画を観てはその未知なる国に思いを募らせていたのですが、その中で私の好奇心を一番かき立てたのが、アメリカの食べ物。寂れた田舎町のダイナーで出されるペラッとしたパンケーキとお替わり自由の味気ないコーヒー。家族の帰郷のドラマとともに食卓に並ぶ感謝祭のごちそう。主人公の女の子が失恋してパジャマで馬鹿食いする大きなアイスクリーム。映画やドラマのストーリーそっちのけでこれらの食べ物がどんな味がして、どんな香りがするのか、ワクワクしながら眺めていました。ここで書かせてもらうのは、そんな私のアメリカンフードへのちょっとした思いです。

アメリカンフードは好きですが、特に料理をするわけではありません。そんな私が唯一作れるのが「グリルドチーズ」正式には「グリルドチーズサンドウィッチ」という、いわばホットサンドウィッチです。アメリカでは男性がバーベキューグリルで作ったり、お母さんが時間のないときにつくるランチなどによく登場する、手軽なスナックみたいなイメージでしょうか。ホットサンドというと、日本ではきれいなきつね色の焦げ目がついたものが出てきますが、グリルドチーズは「え、これ焦げてるよね?」ってくらいしっかり焦げ目がついたワイルドなルックス。映画を観ているとしょっちゅうこれが出てくるので、ついにたまらず自分で作るようになりました。といっても食パンにチーズを挟んで、バターをたっぷり溶かしたフライパンでこんがり焼くだけという超手抜き料理のため、「得意料理はグリルドチーズね」なんてスマした顔で言えません。でもこれが本当に美味しいんです。バターの甘い香りとチーズのまろやかなコク。カリッカリッになったパンにがぶりとかぶりつく時の幸せといったら、高カロリーの罪の意識もふっとぶくらい。


グリルドチーズはアメリカ人の日常食、サンドウィッチメニューのひとつ。日本でいうところのおにぎりみたいなものでしょうか。そんなアメリカ人の食生活に欠かせないサンドウィッチにまつわる面白いニュースを見つけました。



こんな美味しそうなサンドウィッチばかりがズラリと並ぶこのブログ“THREE HUNDRES SANDWICHES” は直訳すると「300個のサンドウィッチ」となります。このブログではNYブルックリン在住の女性ライターが、ある目的のために300個のサンドウィッチを作ってそのレシピを投稿しています。



その目的とはズバリ“結婚”。彼女には一緒に暮らす付き合って約2年の彼がいるのですが、その彼が大のサンドウィッチ好き。ある日いつものようにサンドウィッチを作ってあげたら、それを一気に平らげた彼がこう言ったそうです。「婚約指輪まであと300サンドウィッチ!」。その言葉をきっかけに彼女は300個のサンドウィッチを作り続けることになったというわけ。ちなみにお2人はこんな人たち。


当初このブログがニュースになった時は「なんてキュートなお話!」なんて微笑ましい感じで取り上げられていましたが、ニュースが大きくなるにつれ、彼らは「結婚したいがためにサンドウィッチを作り続ける悲しい女」「結婚をちらつかせて、彼女にサンドウィッチを作らせるダメ男」になり、時代の流れに逆行していると批判の声も飛び出すようになりました。しかし当の本人たちはいたって冷静で、「300個のサンドウィッチを作ったら結婚」というのは単なる恋人同士の内輪ジョークで、ブログのきっかけになっただけ。たかだかサンドウィッチがこんなに大きなジェンダー議論に発展するなんてびっくりだわ〜なんてコメントを投稿していました。もしこのブログが男性が彼女ために作るものなら、ロマンティックなイイ話として終わったはず。男性は優しい理想的な彼氏、女性は男性に尽くされるいい女として称賛されたでしょう。そんな矛盾に疑問を感じるこの300サンドウィッチ騒動。今はすっかり人気レシピサイトとして落ち着いているようで、現在(10月14日時点)187個目が作られたところ。


このブログを見ていると、サンドウィッチのバリエーションの豊富さにびっくりします。ちなみにベーグルやハンバーガーもサンドウィッチです。お肉やチーズ、野菜など、とにかく挟めばなんでもサンドウィッチになるわけで、そのレシピは無限大。クッキーにアイスクリームを挟んだデザートなんかも登場します。レシピとともに、このブログの主役といえる彼とのエピソードも盛り込まれ、好きな人のためにおいしいものを作るというシンプルな喜びに気づかされます。そのうち日本でも「彼と私のおにぎり物語」みたいなブログが出てくるかもとひそかに期待してみたり。とりあえず私はマンネリすぎるグリルドサンドウィッチをバージョンアップさせるため、このブログでレシピ研究中です。


THREE HUNDRED SANDWICHES







2013/10/11

Claire Thomas

ここ数年、アメリカの食事上は大きく変化している。それはコーヒー文化が進化と発展を遂げサードウェーブという変革を巻き起こしたのと同様に食文化自体の在り方にも新しい波が次々と押し寄せて来ている。そんなアメリカの食事情の変化にみなさんは気付いていましたか?ここ最近では雑誌媒体もこぞってそれらの情報を頻繁に扱う様な流れが目立ちます。新しい食文化の提案として現在世界中から注目を集めている雑誌「KINFOLK」等、確実に食に対する価値観は変わりつつ在るのです。21世紀型の新しいライフスタイルに今を生きる多くの敏感な若者達は気付き出しています。そしてそれはゆっくりじわじわと世界規模で広がりつつ在るのです。大量消費思想の真逆を行く新しい思想が未来へ向けてすでに動き出しています。



さて、今回紹介させて頂くのはそんな新しい「フード・カルチャー」に独自の哲学と美意識を持ち込み映像と写真を駆使して食に対するアプローチを新次元まで引き上げる事に成功したクレア・トーマスです。彼女は自身のブログで新しい食の在り方を提案し、探求し続けているフード・マニアです。冒頭で紹介させて頂きましたビデオも彼女の作品によるもので最後にはご本人もとても良い表情で登場しています。そのユニークな演出は見る物にワクワク感を与えたちまちクレアの世界に引き込まれてしまいます。実に美味しそうに食料を映し出すカメラワーク、まるでスパイスの様に配置される可愛らしいフォントの数々。ビデオでは選曲の良さも一際輝いています。そんな独創的なブログから始まった彼女の活動も今では様々な食品メーカーとのタイアップ、更に食だけに留まらずファッション業界等にも進出し素晴らしいビデオ作品を次々と生み出しています。





いかがですか?このセンス。たまらないですよね・・!表現というのは視点を変える事によって無限に広がって行くんだなとクレアの作品を見ていると感じさせられます。「食べ物が大好き」という強い気持ち1つでここまでの表現を達成した彼女の才能には本当に脱帽します。今後も要注目のクレア・トーマス。見る物をここまで幸せな気分にさせてくれる彼女の作品達・・純粋に感動しました。

食とは我々人類にとって欠かす事の出来ない存在、そしてそれは同時に楽しい側面だけでは決してなく様々な問題を抱えながら今の時代を生きているのもまた食と人間の事実です。私達がこの先何処に向かって進んで行くのか実際の所は誰にも解りません。環境の事、そしてこれから未来を生きていく子供達の事、たくさんの様々な問題と対峙してゆかなければならないでしょう。ただ、少しでも今の状態より環境を良くして行きたいと考えるのは人間としてごく自然な事だと思うし私自身この世界が今より少しでも素晴らしい世界になってほしいと願っています。そしてただ願うだけではなくその努力をしていかなければならないと感じています。

少し話はそれましたが最後に彼女の作品「sunday」をご紹介させていただきたいと思います。何気ないショートフィルム、でもどこかこの作品には彼女の根底にあるメッセージが潜んでいる様な気がします。それではまた次回。




Claire Thomas 
http://thekitchykitchen.blogspot.jp/







2013/10/05

Kinfolk Magazine Gathering - México



「KINFOLK MEXICO」少しずつ、ゆっくりとKINFOLKの思想は広がってゆく。まるで時代に逆行しながら進化する様に・・・


KINFOLK
http://www.kinfolk.com/






2013/10/04

Totokaelo

Totokaeloがセレクトするアイテムにはルールが存在している。「思慮深い美意識の共有」が一定の世界観を創りだし、統一されたイメージの構築により各々が持つブランドの魅力をより際立たせる。それは「独立」した印象を我々に与え、また創りだす事に成功している。隅々まで拘り抜かれたハイエディトリアルが彼等の思想の現れでありスタイルであり哲学とも言える。芸術を愛し、信じ、少数派ではあるが確実に存在する確固たる美意識という物に私達は惹き付けられるのです。深ければ深い程色は濃度を増して行く。深さの探求程人々を魅了して止まないのです。



Totokaelo
http://totokaelo.com/






2013/10/01

Monja Gentschow



1986年にMonja Gentschowはドイツのベルリンで誕生した。彼女はアートとデザインを共に学びその作風はどこかグラフィカルでいて同時に生々しいアーティスティックな一面も垣間みる事が出来る。アートとデザインの世界を分け隔てなく自由に行き来する事により彼女は独自の世界観を構築する事に成功しています。彼女は自身の事を「非アーティスト」と称し、実に自由なスタンスで作品を創出し続けている。そのクリエーティビティーの進化は留まる事を知りません。


彼女の作品には様々な顔が存在する。そして1つの作風に特化する事も決してない。それはグラフィックデザインを昇華して得た感覚なのかもしれないしそういったある種ソフトな感覚が今の時代にとてもマッチしている様に感じます。「彼女はアートで遊んでいる」が、もしかすると彼女の作品を紐解く答えの1つかもしれない。そんな適切な表現を持たない彼女のスタンスに僕はとても共感出来ました。まるでこの無限に広がる情報化社会をあざ笑ったかの様な手法は見ていてどこか痛快なのです。






想像し創造する事は我々人間に与えられた特権。様々な時代を超え私達は今21世紀を生きています。今から私達に創造出来る事ははたして何なのか。ソフトなのかハードなのか、はたまた回帰なのか。Monja Gentschowの作品を見ているとなんだかそんな事を考えてしまう。現在進行形に生きる我々全ての在るべき姿の曖昧さの様な物を。それではまた次回。


Monja Gentschow