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2013/06/07

The 1975



2010年以降という新しい10年の時代が始まって2年と6ヶ月という月日が流れた。新しい時代の幕開けと共に僕らリスナーは新しいスーパースターが登場するのかしないのかという点に置いて少なくとも期待せずにはいられないでいる。ロックが好きな人間なら誰しもが待ちこがれるあの奇跡の瞬間を。僕も青春を謳歌した時代に聴きまくったバンドの1つや2つはある。彼等の影響力はとても絶大で時には僕らの人生さえも左右してしまう。でも、やがて時が経つにつれて音楽の接し方も変わってくるし聴き方も感じ方も変わってくる。無惨にも時代は音楽そのものの在り方を変えるに至ったし、もしかしたらそれが本来在るべき音楽の姿なのかもしれないけれどそれは今のところ誰にも分からない。アナログとデジタル(データ)の両方を知る真ん中世代の僕としてはなかなか今の状況に置いて複雑な心境である事は確かだ。今はアナログ回帰(カセットテープ/レコード)しているコミュニティも存在するし逆に全てをデータ化しアナログを全て排除した人間も大勢いる。とは言えスタイルはどうであれ音楽が好きな事にはきっと変わりはないはずだし「こうでなければならない」という概念が音楽にはそもそもないのだからこの先のシーンと言うものはより不透明になっていく事は事実だ。リスナー達がここまで独立した時代はかつてなかっただろうし奏でる側も困惑していないと言えば嘘になる。それゆえに奏でる側にはより純粋でリスナーのハートにドスン!と届く音楽を作らなければならないしとても厳しい時代とも言える。中途半端な音楽が出来ない時代。そういったストイックな環境下の中で頭角を現す人間はリアル=スーパースターになり得る可能性を秘めていると僕は思っている。そんな中、先日友人から頂いたコンピレーションの中に「The1975」というバンドの曲がクレジットされていて聴いた瞬間になんとも言えない気持ちに包まれた。嬉しさと懐かしさが同時にこみ上げて来て奇妙な気分になった。ロックというフォーマットの中で彼等は音楽を奏でているんだけれどそれ以上のスケールを純粋に感じた。これは先ほども言ったけれど「リアル=スーパースターになり得る可能性を秘めている」の片鱗がそこにはあった。この確実に感じ取れる事が出来る「片鱗」を持つバンドに出会ったのは久しぶりだった。今の時代性を自覚した上で彼等は純粋さとひたすら向き合い音楽を奏でる決心をしたのだろう。僕は彼等についての情報は特に何も知らない。しばらくは純粋な気持ちのまま「The1975」の音楽を楽しむつもりだ。2010年代を象徴するバンドの1つとして成功する事を期待しながら。。


The 1975
http://the1975.com/




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