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2013/08/15

De La Soul


De La Soulとはじめて出会ったのは確か中学校1年生の夏くらいだったと思う。その当時テレビで毎週深夜に放送していた音楽番組「ソニーミュージックTV」でこの「Break Dawn」のビデオクリップを初めて見た時に彼等の存在を知ることになる。その当時は西海岸のギャングスタラップが盛り上がっていて東海岸のヒップホップは少し押されている様な状況だった。しかも西海岸のいかにもワルそうな(実際にワルい)マッチョなイメージが非常に強かったせいで彼等のユルイ雰囲気でのらりくらりとマイペースにラップする姿を見てアァこんなスタイルもあるのか・・と衝撃を受けたのを今でもよく覚えている(Break Dawnは今なお素晴らしい曲でいまだに聴いている)後々に彼等は「ネイティブタンポッセ」という組織で活躍していたり「コンシャス・ヒップホップ」というカテゴリーの創始者だったりという事実を知っていくわけなのです。「コンシャス・ヒップホップ」とは「人の根源にある重要な事項」であったり遊び、仕事、政治、ファッション、食に及ぶ様々なテーマを取り込んだ今までに無い知性あふれるスタイルである。そしてその新しいスタイルの象徴がまさしくネイティブタン(デ・ラ・ソウル/ジャングル・ブラザーズ/ア・トライブ・コールド・クエスト/ブラック・シープ/リーダー・オブ・ザ・ニュースクール)だったのです。彼等のスタイルは正にクラシックでありそのメッセージ、ファッション性は今だ全く色あせてはいません。むしろ90年代に彼等の打ち出したスタイルは今、正に「最もフレッシュなスタイル」として再び注目されはじめ、見直されつつあるのです。
   

De La Soulはポス、トゥルゴイ、メイスの3人で構成されたグループで88年前後からNYのブルックリン近辺で活動を始める。自らを「Daisy Age」と標榜し「ニュースクール」の一角としてシーンに登場する。やがて交流のあったジャングル・ブラザーズやア・トライブ・コールド・クエスト等とネイティブタンという組織で活動し上記で述べた様な活動が話題になっていく。しかし、やがてメディアによる彼等のイメージが過剰に偏った状態に嫌気がさしDe La SoulはそれまでのPOPでファニーなイメージを払拭するためにセカンドアルバムではディープでより洗練されたスタイル/イメージを探求する。そんな彼等の新たな試みはヒップホップファンに広く支持され彼等はシーンにおいての「絶対的ポジション」を手に入れる事に成功する。そこからは常に音楽性の高い作品を発表しつづけ最強のヒップホップグループの1つへと成り上がって行くのだ。

そんな最中、映画「Judgement Night」のサウンドトラックでDe La SoulとTeenage Fanclubという異色のタッグによる「Fallin'」がドロップされる。この曲を初めて聴いた時、天地がひっくり返るほどの衝撃を受けたのを今でもよく覚えています。正にそれまでの常識を覆される様な衝撃だったのです。



「Judgement Night」のサウンドトラックといえばいわゆるメタル/オルタナティブとヒップホップの融合をテーマとしたコンセプチュアルアルバムでまだミクスチャーロックという言葉が世に出る前にリリースされた(90年代後半に全世界を圧巻した例のシーンの前兆と言える)いわば知る人ぞ知る作品だった訳ですがその中でも特に異色だったのがFallin' - Teenage Fanclub/ De La Soulだったのです(今思うと奇跡だ)そんな気になるアルバムのラインナップは以下の通り・・・

1. Just Another Victim - Helmet/House Of Pain
2. Fallin' - Teenage Fanclub/ De La Soul
3. Me, Myself & My Microphone - Living Colour,/Run D.M.C.
4. Judgment Night - Biohazard/Onyx
5. Disorder - Slayer/Ice-T
6. Another Body Murdered - Faith No More/Boo-Yaa T.R.I.B.E.
7. I Love You Mary Jane - Sonic Youth/Cypress Hill
8. Freak Momma - Mudhoney/Sir Mix-A-Lot
9. Missing Link - Dinoasur Jr./Del The Funky Homosapien
10. Come And Die - Therapy?/Fatal
11. Real Thing - Pearl Jam/Cypress Hill

どうですか?この組み合わせ。この面子。今ざっと見ても狂ってますね笑。話が少しそれましたがこの曲で彼等が更に次のレベルへと昇華して行ったのをよく覚えています。あまりにも感動してしまって取り憑かれた様にこの曲ばかり聴いていました。そのクオリティは今聴いても全く鮮度は落ちていません。これが正に奇跡のクラシックと言えるでしょう。



さて、そんな近年の彼等はというとポスとトゥルゴイが別名義で「De La Soul Plug 1 & Plug 2」という活動を始めたり(フランス人DJの 2&4(チョコレート&カリッド)と手を組んだ)なかなかご機嫌な感じで活動をされている様です。熟しに熟した彼等の活動は今後も僕らを楽しませてくれるに違いありません。これからもDe La Soulの1ファンとして彼等の活動に注目していきたいと思います。

※なんと偶然にも今年の11月に彼等の来日が決まった様ですね・・これは行かねば!


De La Soul
http://www.wearedelasoul.com/

De La Soul Twitter
https://twitter.com/WeAreDeLaSoul




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